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276、『台風の午後に②』 先日見てきた『墓泥棒と失われた女神』をすごく興味深く感じたこともあって、監督のアリーチェ・ロルヴァケルが以前に撮った『幸福なラザロ』を見ることにしたのです。前情報が全くないというのはいいですよね。何が始まるのか…

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276、『台風の午後に②』

先日見てきた『墓泥棒と失われた女神』をすごく興味深く感じたこともあって、監督のアリーチェ・ロルヴァケルが以前に撮った『幸福なラザロ』を見ることにしたのです。前情報が全くないというのはいいですよね。何が始まるのか分からないという状況は、映画好きには理想的かもしれないです。

まぁ、ラザロですからね。イエス・キリストが復活させた方の名前ですから(後に列聖されています)何かしら宗教的な話なのかもしれない。そう思いながら見始めました。

舞台はおそらく90年代だと思うのですけど、タバコ農園の小作人の中にラザロという男がいます。正直で人を疑わない。疑うという概念がそもそもないという、聖人のような青年なのですけど…村の仲間からはお人よしとして、いいように仕事を押し付けられています。

小作人といっても、公爵夫人という貴族から搾取されていて、村人は農奴のような扱いを受けているのです。本当に、そうやって村人を騙して働かせていた事件が80年代のイタリアであったそうです。

ラザロは狂言誘拐に巻き込まれて、崖から転落してしまうのですけど…復活します。イエス・キリストは出てきませんけど、倒れている彼を見つけるのは野生の狼です。

ところが、彼が崖から転落してから、どうやら10年以上の時間が経っているのですね。だけど、彼は若い姿のままです。彼を見つけた村人たち(すでに公爵夫人は告発されていて、村人は村から離れて都会で貧乏な暮らしをしています)は、最初は驚くのですけど、奇跡だとか、そういう風に考えない。歳を取っていない、食事も必要としていないように思えるラザロを、すんなりと、そういうものとして受け入れるのです。

この映画も『墓泥棒と失われた女神』と同じように、寓話なのですね。


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